カテゴリー:健康と笹
これらの症状が多く当てはまる40代以上の女性は要注意です。
年齢と共に女性の体に現れるホルモンバランスの変化や更年期障害。女性ホルモンが減少し、閉経が近づくにつれ肉体的にも精神的にもつらい症状が現れ始めます。
症状の改善にはホルモン療法が一般的ですが、自然の摂理を曲げているようで抵抗がある、薬を使う治療に不安がある、症状に向き合うのが怖いなど、症状があらわれても何もしていない人が半数以上といわれています。
その内治るかもしれないと我慢し続けると、ストレスがたまり悪循環となってしまいます。
体に優しく、自分で無理なくできる方法で少しでも良くなりたい…
そのような中で昔ながらの治療法や考え方が最近注目を集めています。
漢方医学では「気・血・水」が身体を構成する要素と考えられ、この3つがバランスよく存在し、からだを巡ることで健康でいられると考えられています。
「気」は生命エネルギーのことです。気が不足すると疲労感を感じやすくなります。また、気のめぐりが滞ると自律神経系に影響して自律神経が乱れやすくなり、睡眠不足になりやすくなると言われています。
「血」は血液や栄養素を循環させます。血が滞りやすい人は冷え性や肩こりに悩むことが多く、生理痛が重くなりやすくなる傾向があります。また、血が不足すると貧血やめまいになりやすいと言われています。
「水」
リンパ液や尿など血液以外の体液のことです。水が必要なところに足らず、必要のないところに溜まるとむくみやすくなります。のどが渇きやすくなったり、汗のかき方が異常だったり、尿の出方に違和感を覚えるなど、水が滞ることで起こりやすくなります。
更年期障害を含む婦人科の病は「血の道症」といわれ気・血・水に由来しています。
「血」が停滞することで、「気・血・水」のバランスが崩れ更年期障害の症状として現れます。
血の道症は婦人科疾患を総称する日本独自の考え方です。「血の道」は江戸時代から続く古い言葉で、婦人科疾患に対する民間療法が古くから行われてきました。
血はからだを循環して、酸素や栄養を身体の隅々まで送ります。また、毒素や老廃物の排泄等の新陳代謝をつかさどります。
「血」はからだをめぐる「気」のひとつと考えられ、血が滞ると気も一緒に流れが停滞します。このように「血」が停滞した状態を「瘀血」といいます。
月経異常、冷え、肩こりなどの原因となり、不足した状態を「血虚」といい、貧血、めまい、慢性疾患や認知症の原因ともなります。
①生薬
●クマ笹+紅花
民間薬について書かれた『掌中妙薬集』という本には、クマ笹の用法、効能として「血の道には紅花と一緒に煎じて飲む」とあります。
クマ笹には「気・血・水」のバランスを整える働きがあり、体をトータル的にケアすることで血の道症の改善に役立つとされています。
クマ笹の「気・血・水」サポート力
「気」
新陳代謝を促進して気を巡らせます。また、気の巡りの滞りとなる毒素を排出して気を保ちやすい体に導きます。ストレスを緩和させる作用もありこれも気の巡り・保ちをサポートします。
「血」
クマ笹には造血作用があり、新しく健康な血液を造る手助けをします。その際、古い血を除去、血が滞った際に溜まった毒素を排出するなど、新しい血液のための環境づくりもサポート。サラサラの血がからだを巡るようになります。
「水」
利尿作用と老廃物の除去作用で体に溜まった不要な水分を排出します。
紅花も浄血(じょうけつ)薬として知られています。月経不順、冷え性、産後の腹痛、更年期障害などにも効き目があり、また、血行障害による瘀血(おけつ)も間然する効果があります。
②その他生薬を含んだ漢方薬
血の道症に効果のある生薬を含む漢方薬も古くから親しまれています。
温清飲、黄連解毒湯、加味逍遙散、加味逍遙散加川芎地黄(加味逍遙散合四物湯)、芎帰調血飲第一加減、桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加薏苡仁、甲字湯、香蘇散、柴胡桂枝乾姜湯、三黄散、三黄瀉心湯、四物湯、逍遙散(八味逍遙散)川芎茶調散、女神散、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏 など。
漢方薬は処方が証※にあわせて用いられます。効果や即効性を望む場合は自己判断せずに病院の漢方外来の受診を受けてください。体質に合わない場合症状が改善するばかりか悪化する恐れがあります。
※証…東洋医学に基づいた症状をはかるための「ものさし」のようなものです。「陰陽(いんよう)」「虚実(きょじつ)」「気(き)・血(けつ)・水(すい)」などがあります。
③鍼灸
鍼を使った治療も民間療法で親しまれ、現在でも好まれています。鍼で気のめぐりを改善することで、血の道症の影響から起こる血行不良などを改善する効果が期待できます。
主に用いられる経穴(ツボ)…百会、天柱、大椎、心兪、膈兪、手三里、三陰交、足三里など
・果物の皮を再利用したフルーツバス
・リンパマッサージ
・ヨガ
・アロマテラピー
お風呂にゆっくり浸かると体が温まるとともにリラックスして、自然と気血水が整います。その際、自分の好きな香りのエッセンシャルオイルやお花をお風呂に入れると、よりリラックス効果が高まり効果的です。エッセンシャルオイルや入浴剤がないときは余った果物の皮(みかんの皮など)を代わりに入れても香りを楽しめます。
自分に合ったリラックス方を見つけて、自分を見つめてあげられる時間をつくることが症状改善の近道になります。