カテゴリー:健康と笹
クマ笹のエキスに院内感染の原因となるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して抗菌性があることが分かりました。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRRA)
“ペニシリンの一種であるメチシリンが効かなくなった黄色ブドウ球菌。薬剤耐性菌の代表格。多くの抗生物質に抵抗性を示し、感染症は治療が困難。MRSAは、抗生物質を長期にわたって使用すると生じる。この菌は健康な人にも見られ、普通は何も症状を現さないが、免疫力が衰えた人に感染すると呼吸器感染症、腸炎、敗血症などを起こし、致命率も高い。代表的な院内感染の原因菌で、治療には特殊な抗生物質を使う。”
出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
クマ笹のエキスを菌を培養する培地に添加した後にMRRAを接種して培養したところ、菌の発育が認められませんでした。同様にヘリコバクター・ピロリ菌に対しても抗菌性があることが確認できました。
(Green health 89 p5 表2:ササヘルスの各種微生物に対する抗菌性)
クマ笹には防腐作用があり、クマ笹の葉で包んだ握り飯は腐りにくく、また、けがをした時に笹の汁をつけると化膿しにくいなどが昔から言い伝えられています。チマキやます寿司にもクマ笹の防腐効果が生かされています。
クマ笹の防腐効果を調べた実験で、食品保存料と抗菌性を比較したところ、クマ笹には合成保存料であるソルビン酸カリウムや、安息香酸ナトリウムよりも黄色ブドウ球菌などに対する強い抗菌性があることが確認できました。
(Green health 89 p5 表1:食品保存料の濃度と各微生物に対する抗菌性)
また、クマ笹抽出液が大腸菌や枯草菌を培養したシャーレに防止円を形成することで、これらの菌に対する効果が確認されています。クマ笹に含まれるさまざまなフェノール成分や有機酸が相乗して、黄色ブドウ球菌、大腸菌、枯草菌、黒カビ、黒コウジカビ、カンジダなどに対して殺菌・制菌性を示すことが報告されています。
(KIRARA47-6P 大腸菌・枯草菌に対するクマ笹抽出液の殺菌・制菌作用)
■大腸菌に対するクマ笹抽出液の殺菌
■枯草菌に対する抗菌作用