カテゴリー:日本文化と笹
(笹離宮)
気候も温かくなり、山の緑が鮮やかになる季節です。
竹・笹もこの頃から鮮やかな緑へと色づき始め、
一部のものは白色化、黄色化、あるいはこれらの組み合わせなど、
5月中旬からに個性のある美しさが現れてきます。
最も美しい姿が見られるようになるのは5月下旬から6月にかけてです。
竹・笹は5月、急速に生長します。
それだけにトラブルも多く、伸びている最中に先端がポロっと落ちてしまったり、
突風で枝がよれて折れてしまったり…
加えて虫に食われたり、蜘蛛の糸に葉を巻かれてしまったりなどの被害も増えてきます。
伸び盛りの竹・笹を無事大きく育てるには甲斐甲斐しくお世話をする必要があります。
《ワンポイント》竹の皮を取ってあげる
古くから中国でタケの移植は5月13日が良いと言われていますが…
5月はタケ類、ササ類が筍を出した直後のデリケートな時期ですので移植するのはNGです。
中国の言い伝えで言われているのはバンブー類です。
バンブー類は生育が旺盛になる直後のため、5月は移植するのに最適な時期です。
5月の竹・笹はデリケートで、筍を新しい場所に植えるのは最悪の時期と言えます…が
どうしても移植をしないといけない時は、より丁寧に行わないと根をはることもできません。
植える場合は半日陰の場所を選びます。
稈は梢端(一番上の部分)から3分の1、枝は2分の1に切って葉から蒸発する水分を調節します。
クマザサのように葉の大きい物は半分ほど切り落とします。
水あげは朝夕2回。十分にあげて、雨が降るまで続けます。
株元にワラかむしろを敷くなどして乾燥を防ぐと良いです。
5月の竹・笹は虫の被害に気をつけましょう。
アブラムシとカイガラムシによる被害が目立ちます。ともにスス病を誘発します。
アブラムシ
引用 – Wikipedia
ササで特にミヤコザサとアズマザサの両系統にもっとも広くつきます。
発生すると1ヶ月で葉が真っ黒になってしまいます。
対策:柔らかい巻き葉を見つけたらスミチオン乳剤やマラソン乳剤(1000倍希釈)を
日中気温の高い時に撒きましょう。
風通りをよくするのが得策です。
カイガラムシ
引用 – Wikipedia
古稈を5~6年放置すると、葉柄の部分に現れます。
古稈を年ごと切って新稈と交替させることで被害は少なくなります。
アブラムシと比較すると被害は少なめです。
対策:防除として古い稈を間引いて風通しをよくし、
カイガラムシの発生と繁殖を抑えます。
また、窒素肥料をあげすぎないこともポイントです。