カテゴリー:動物と笹
(ムツゴロウさん こと畑正憲氏対談より)
北海道の春は遅くやってきます。
畑(ムツゴロウ)さんの動物王国にいる200頭もの馬たちは厳しい冬の間も原野で過ごしています。
彼らは95%クマ笹で生きている、と畑さんは語りました。
馬は、一度クマ笹を食べると異常な執着を示し、どんなにおいしいものよりクマ笹を食べたがったそうです。
畑さん「こうやって育った馬は強いですよ。
生涯、獣医にはかかりません。
クマ笹は冬の間も雪の下に根を張ってしぶとく生きていますから、
きっと生き物のために大切なものを持っているんでしょうね」
治療費だけで何百万もかかるサラブレッドも
原野にほっぽり出してクマ笹を食べさせたら良いのでは(笑
畑さんにとっての楽しみのひとつは、自然の中でたくましく育った馬に乗って原野を走ること。
たとえ長時間、激しく走っても、筋肉痛はもちろん肩こりや腰痛など、まったくないそうです。
「僕は健康の基準を長寿とは思ってません。
たとえ70歳で死のうとも(当時)、命を100%燃焼させて生きていたいんですよ。
ですから、無理をするんです。健康の秘訣は、ある意味では無理をすることだと、そう考えています」
生き物は自然の中で、自然のリズムで暮らしています。
いつもおなかいっぱい食べられるわけではないし、日照りの日々もあれば厳寒の日々も…
何百キロも移動しなければいけない場合もあります。
それでも、そうした自然の中で生きています。
それが、命を輝かせる秘訣だと、畑さんは考えているそうです。
「僕は泳ぐときでもめいいっばい泳ぐんです。
もうだめだ、苦しい、生きていられないという状態まで泳ぐ。
水から上がると気を失いますよ(笑)。
でも、 前年に1回でもいいから体と精神を激しく痛めつけると、老化の下り坂がちょっと上がって若返るんですよ」
無理こそ健康の秘訣。畑さん流、命を輝かすための健康哲学でした。